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『行動経済学 経済は「感情」で動いている』

  • 行動経済学 経済は「感情」で動いている
    行動経済学 経済は「感情」で動いている
    光文社
    price : ¥998
    release : 2006/05/17

    経済学のパラダイムシフトなるか?

    行動経済学は、これまでの合理的人間像にたいして懐疑的で、どちらかといえば人間心理にシフトしている。
    これまでの経済学の限界を突破する期待ができる理論である。

    70年代のラディカル経済学運動では、対案となる理論を構築できなかったため失敗した。
    しかし、この行動経済学はその対案になりうる。

    もう一つ私が注目しているのは限界合理性を示した複雑系経済学だが、この2つが後に経済学の主流となるのだろうか。
    累犯障害者
    累犯障害者
    新潮社
    price : ¥1,470
    release : 2006/09/14

    挫折を知った男の、気付きと再生の物語

    障害者、そして犯罪者。二重の意味で周縁化された世界と、周縁化している側との接点は、福祉ではなく司法だった。

    文中に繰り返し出てくる「福祉とつながっていなかった」という指摘からも明確なように、著者はその接点を福祉にすべきという持論で行動している。著者自身、その是非を割り切れない部分を問い続けながら、とにかく行動している。

    随所に見え隠れする著者の挫折経験──獄中での生活──はドキュメントの定石からは外れているが、そこが本書のキモだろう。もしその要素を取り除いてしまっていたなら、単なるゴシップ本の類に成り下がっていたに違いなく、それこそがマスコミが潜在意識的にこの手の報道をタブー視する理由だからだ。

    違う環境に身を置いて得られた気付きと、自分の持てる力で働きかけていく覚悟。方法は様々だが近道はない。
    日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳―これで楽勝合格総得点20点アップのトラの巻
    日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳―これで楽勝合格総得点20点アップのトラの巻
    とりい書房
    price : ¥1,365
    release : 2004/07

    未来のために、初心者ほど買うべき本。

    学習の初期段階で、効率的な電卓操作の方法を覚えることができれば、将来的に大きなアドバンテージになります。先々は税理士などを目指しているけど、「まだ今の段階ではそんなに計算をしないから……」なんて思っている人こそ買うべき本でしょう。
    13歳のハローワーク
    13歳のハローワーク
    幻冬舎
    price : ¥2,730
    release : 2003/12/02

    幸せになれる

    >「好きなこと」というのは、レストランのメニューのように
    >どこかにズラッと並んでいてその中から選ぶ、というようなものではないからだ。

    唸った。痛い。
    マークシート式に、「枠のある選びやすい選択肢」からチョイスすることに慣れきってしまうと、
    いざ、自分がすべきことを探して何かをしようとすると棒立ちになってしまうようだ。

    私はいま、ひとつ心配していることがある。
    来年、父の定年退職が控えている。団塊世代の父。
    日本の高度成長期を支えて、朝から晩まで身を粉にして働いてきた世代だ。
    趣味に勤しんでいる暇もなく。
    彼らもまた、就業とは違った意味で「好きなこと」と出会えるだろうか。

    職業選択の意味だけでなく、多岐にわたっていろいろ考えさせられる一冊。

    身近な13歳前後の子どもには、ぜんぶ読まなくていいから、「ちょっと一緒に見ようよ。」と誘いたい。
    同世代の友達には「これ読む価値あるよ」と伝えたい。

    なぜなら。幸せになれるから。本当に、そう思う。
    家庭の医学のように、備えたい一冊。
    自由と繁栄の弧
    自由と繁栄の弧
    幻冬舎
    price : ¥1,680
    release : 2007/06

    国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて
    国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて
    新潮社
    price : ¥1,680
    release : 2005/03/26

    この本から学ぶことは多い。

    元外務官僚(正確には休職中)の書いた一種の自伝だが、読み物として十分スリリングでしかも(本当にIQ高い人が書いた本の常として)読みやすい。

    著者は外務省のインテリジェンス(≒諜報活動)の専門家。しかし政府の方針転換による鈴木宗男議員に対する逆風に連座して自らも逮捕起訴されてしまう。そして自身の運命を早期に理解し起訴は免れないことを察知するや、起訴後の公判を見据えて外交機密を守り情報ルートを危険に晒さぬように自身の持つインテリジェンスの知識と経験をフル動員して戦略的に検察と対峙していく。

    逮捕前後から起訴、そして一審判決までが驚異的な観察力と記憶力(インテリジェンスのプロには必須の能力=メモは取れない状況が殆どなのだろうから)と新人(外交レポートのプロではあったのだが)とは思えない筆力で書かれている。

    これだけスキャンダラスな状況に追い込まれた時、並の官僚ならキャリア崩壊で慌てふためくだろうが、この人は自分の価値≒外交(特にロシア)人脈と情報分析能力と理解、つまり肩書き外れても生きていけるプロと理解しているので、外務官僚としてのキャリアの終わりにも殆ど動転していない(ように見える)。彼が唯一て恐れるのは情報ルートや機密情報が一連の過程でリークすることで自身の(日本の一般社会での、ではなくインテリジェンスソサエティーにおける)信用は勿論、結果として国益が傷つくこと。さすがにノンキャリア出身にも関わらず外務省のラスプーチンとまで呼ばれた実力者だけのことはある。

    この本から学ぶことは多い。
    「法令遵守」が日本を滅ぼす
    「法令遵守」が日本を滅ぼす
    新潮社
    price : ¥714
    release : 2007/01/16

    コンプライアンスについての常識が覆る

    マスコミでは通常「コンプライアンス」=「法令遵守」であり、一般の概説書でも
    とにかく政省令、通達まで規則を遵守することが当然とされる。そうしたタテマエ
    論を冷静に排し、そもそも我が国において法令と実態に大きな乖離があること、
    法令の細部を遵守することに拘泥するあまりに本質を見失う危険性があること等を
    理屈と事例から明らかにする。
    筆者の元検察官という経歴が遺憾なく発揮された良書であり、単なるコンプライ
    アンス論を超えた法律論、マスコミ論等としても知的興奮を味わえる一冊である。

    新帝国主義論―この繁栄はいつまで続くか
    新帝国主義論―この繁栄はいつまで続くか
    東洋経済新報社
    price : ¥1,995
    release : 2007/04

    武者陵司が書いた世界経済の見通し

    一部の株式投資愛好家に熱狂的なファンを持つ武者陵司が
    現在と近未来の世界経済について見通しを語った本である。

    評者なりに内容を乱暴に要約してしまうと、アメリカを
    中心とした先進国の多国籍企業群が発展途上国の安価な
    労働者から一種の「搾取」を行うシステムが確立された
    ので(これを武者は「帝国循環」と名付ける)、多国籍
    企業をはじめとした株式やドル建ての資産について
    当面強気の見通しを維持できる、ということになろうか。
    潜在的なリスクシナリオもいろいろと提示されている。

    世界経済の現状分析としてはそれなりの説得力を持って
    いると思うが、失礼ながら文章にあまりキレがなく、
    通して読むと少々胃もたれした。武者の相場見通しが
    当たるかどうかを注視しつつ資産運用を楽しむ評者の
    ような個人投資家なら一度は読んでみてもいいと思うが、
    より広範な読者に役に立つ本として紹介することは躊躇
    せざるを得ない。評点は星三つに近い星四つにします。

    余談だが、確か2004年だったと思うが、武者は正月の大発会で
    一年間の株価の予想レンジを外してしまうという快挙?も達成
    したことがある。今回の本の予想は果たして当たるであろうか。

    武者ほどの見識を以てしても相場の見通しはなかなか
    当たらないのだ。予想とはかくも難しいものである。

    偽装国家―日本を覆う利権談合共産主義
    偽装国家―日本を覆う利権談合共産主義
    扶桑社
    price : ¥714
    release : 2007/02

    扇動的な発言に危うさを感じた

     全体としては、鋭い指摘もあり勉強になった。マスコミがなかなか取り上げ
    ようとしない、貴重な論点に迫っている。小泉政権メディア戦略などの指摘は鋭かった。
     しかし、一方でこの人の扇動的な発言に危うさを感じた。例えば以下2点がそうだ。

    148p■「戦争を知らずして平和は語れず」
    銃だってその危険性から命の尊さを説けばよいじゃないか、と持論を展開。

    …確かに正論だが、かといって現実に自衛官の銃で教育できるだろうか?本書
    出版の数ヵ月後、米国で銃乱射事件や、長崎市長の射殺事件が起きた。
     TVゲーム世代の子供に、銃を触らせて教育?そんなフトコロの深い教育を、
    いったい誰が実践できるのか?ヤンキー教師ならぬ軍人教師?一般論としては
    過激すぎるし、現実的に運用リスクが高すぎるでしょう。その後の時勢を予見
    できなかったようです。

    142p■「核武装論議だけでも抑止効果になる」
     僕も賛成だ。ただ其の項の結論があまりに暴論すぎる。「NPTは機能して
    いないならば、核の拡散はやがて『一国に一個は核』の時代がやってくる…?」
    と?で自信なさげな結論で締め、世界中の核武装化を予見。

    …この人は本当ジャーナリストなんだろうか?本気で途上国にまで核武装する
    余裕があると?北朝鮮の国民が食うや食わずの貧困の中で多大な経済的犠牲の
    下、不釣合いな核武装に向かっている事実。また環境問題や食料資源の奪い
    合いの時代が、近づいている情勢。まさか知らない訳じゃないでしょう?
    ましてやこの文中で、著者は『一家に一台』じゃないや…と冗談めかして核論議を展開している。その神経を疑った、記者がこんな煽り文章つづってどうするのでしょう?軽い口語文に加え(笑)や(苦笑)という文末が目についた。鋭い指摘やその知性には敬服するが、人格については大きく疑問符がつく本だった。
    官僚とメディア
    官僚とメディア
    角川書店
    price : ¥720
    release : 2007/04

    メディアに何かを期待すべきなのか?

    本書を読むと、現在のメディアを巡る問題状況?いやメディア自身だけに留まらず、それが関わる森羅万象を巡る問題状況と言ったほうがより適切か?が一つの揺ぎ無い構造の上に成立していることをいやが上にも痛感させられる。

    メディアが文字通り「媒介者」でしかない以上、その入力を掌握するもの=公権力がいかようにも動かすことができるというのは、あまりにも自明な、そして磐石な構図である。逆にそのような構図にも関わらずメディアが反権力であるという妄想が許された時代が牧歌的であったという気さえするほどだ。記者個人の姿勢はともかく、総体としてのメディアは権力と一体である。哀しいかな、代議士の世襲を批判しようにも、今や政治記者の身分が三代に渡って世襲されるご時世なのだ。

    言論統制といえば今だに北朝鮮を例に挙げることが多いが、かの国のように公然と「言論統制する事」を行うような仕組みは、メディアへの入力としての「情報」は統制できても、言論の基盤となる人々の意識を制御することはできない。比較してわが国は言論の自由がタテマエとなっているために、情報を統制することが意識=言論を制御することに直結する。 何でも言えるはずのメディアが黙っているということは、そこに何か言うべき事実が存在しないと見なされる。少なくとも国民はそう見るように馴らされている。

    魚住氏は元記者であり、かつての同僚たちの一片の良心に期待しているようだが、その点については少々異論がある。記者個人個人の努力や力量よりも、むしろ、大企業の広告と公的機関の発表情報に牛耳られたメディア空間で、高額所得を保障された記者が記事を書く、というこの構造の抱える欺瞞を多くの人々が認識することからしか、突破口は開けないのではないか。


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